台湾が史上初の電子製品探知犬ウェファーを導入。このイヌは2歳のブラック・ラブラドールで、デジタル犯罪撲滅を目的とする米国の非営利団体「Operation Underground Railroad」(O.U.R.)から寄贈された。ウェファーはすでに3つの大きな事件に取り組み、3C製品を使用する犯罪グループを明らかにし、その有効性を証明している。
ウェファーの旅は、米国国土安全保障省とO.U.R.の連携から始まった。前年7月、台湾の犯罪捜査局の職員が米国で訓練を受け、8月にウェファーを台湾に連れ帰った。この犬は、スマートフォン、ハードディスク、USBメモリ、暗号通貨のコールドウォレットなど、化学物質でコーティングされた電子機器を探知するために特別に訓練されている。
ウェファーのスキルは、地元の法執行機関を支援するのに役立っている。この犬の隠された電子機器の場所を特定する能力は、引き出しやタンスの中に隠されたタブレットや携帯電話の発見につながった。特筆すべきは、52キログラムのメタンフェタミンを含む麻薬密売事件の摘発でウェファーが重要な役割を果たしたことだ。
O.U.R.アジアのネイト・デイヴィス副会長は、台湾刑事局とのパートナーシップに熱意を示した。同氏は、進化するサイバー犯罪に対抗するための高度な機器の必要性を強調した。電子製品を検知するウェハーのユニークな能力は、デジタル犯罪との戦いにおいて貴重な資産となる。
デイビスは、「ウェハー」という名前の由来について、台湾のウェハーや同様の製品の生産との関連性を説明した。ウェハーの台湾への寄贈は、人身売買などの問題に取り組む台湾の献身的な姿勢を考慮した戦略的な決断だった。O.U.R.は、米国西部の台湾警察連絡事務所のリエゾンオフィサーとの話し合いを通じて、台湾の努力を認識した。
ウェハーの登場は、法執行機関が犯罪行為の進化に適応する中で、デジタル犯罪に取り組む上で重要な一歩を踏み出したことを意味する。台湾の犯罪捜査局とOperation Underground Railroadのパートナーシップは、現代の犯罪手口に対抗するための革新的なアプローチの重要性を示している。ウェハーの成功事例は、電子探知犬がデジタル犯罪との戦いで強力なツールとなる可能性を強調している。