12月 04, 2023 4:59 午前
エストニアの裁判所、暗号詐欺容疑者の身柄引き渡し判決を覆す
CryptoPotatoによると、エストニアの巡回裁判所は、暗号通貨詐欺とマネーロンダリングで起訴された2人のエストニア市民の米国への引き渡しを認めた以前の判決を覆した。裁判所は、HashFlareと呼ばれる仮想通貨マイニング事業を経営していたIvan TuroginとSergei Potapenkoの身柄引き渡しに同意する前に、エストニア政府が特定の状況を考慮しなかったと判断した。
タリン巡回裁判所は、政府が米国の拘置施設の状況を調査・検証しなかったとして、身柄引き渡しを無効とした。トゥロギンとポタペンコは2022年11月、詐欺的な暗号サービスを運営し、利用者に5億7500万ドルの損失をもたらした疑いでエストニアで逮捕された。司法省(DOJ)は、両名が被害者にHashFlareの機器マイニング契約を購入させ、投資家への配当を約束したPolybiusという暗号銀行に投資するよう促したとして告発した。しかし、調査の結果、マイニング契約は偽物であり、Polybiusは銀行ではなく、配当金も支払われなかったことが判明した。代わりに司法省は、トゥロギンとポタペンコが2015年から2019年にかけて「数十万人の被害者」を詐取するねずみ講を運営していたと述べた。
HashFlareの共同設立者の逮捕後、米国政府はエストニア人の米国への身柄引き渡しを求めた。しかし、最新の進展により、引き渡しが阻止されるかもしれない。巡回裁判所はエストニア政府に対し、トゥロギンとポタペンコの費用を負担するため、4万6,365.30ユーロ(5万809.65ドル)と5万7,710ユーロ(5万5,531ドル)の罰金を科した。さらに、トゥロギンとポタペンコの家族はそれぞれ4,080ユーロ(~4,500ドル)と3,000ユーロ(~330ドル)の払い戻しを受ける。巡回裁判所の決定は、2023年12月11日までに上訴することができる。